2022年3月に会社を退職し、これまで会社に行ってもらっていた手続きを自分で行うことになりました。
その中の一つである健康保険について、これまでは曖昧に理解していました。
健康保険の任意継続を選択するまでに調べたことを紹介します。
もくじ(クリックでジャンプ)
退職後は保険を切り替える必要がある
日本の健康保険制度は「国民皆保険」が原則のため、国内に住所があれば年齢や国籍に関係なく必ず健康保険に加入する必要があります。
会社員は、基本的に入社と同時に会社の健康保険組合に加入しますが、退職後は自分で切り替える必要があります。
次の就職まで期間が空く場合は、以下の3つが選択肢となります。
- 国民健康保険に切り替える
- 任意継続健康保険制度を利用する
- 被扶養者として家族の健康保険に切り替える
私は「国民健康保険」か「任意継続健康保険制度」のどちらにするべきか検討しました。
社会人時代の収入によりますが、私の場合は「任意継続健康保険制度」の方が保険料が安く、メリットを感じました。
保険内容からメリット・デメリットを考えよう
国民健康保険と、健康保険の内容は以下の通りです。
共通点や異なる点はそれぞれありますが、全体的に健康保険の方が良い印象があります。
国民健康保険では受け取れない手当がある
上の表のとおり、以下の手当金は健康保険の独自の制度であり、国民健康保険にはない手当となります。
- 出産手当金
- 傷病手当金
また、国民健康保険は世帯人数に応じて保険料を計算するため、家族が増えると保険料も増えます。
健康保険の場合は、家族が増えても保険料は変わりません。
健康保険では退職前と同じ保険を受けることができて安心
健康保険を継続した場合は、これまでと同じ健康保険に入れることになります。
受けられる保険の内容も変わらず、安心です。
保険料を比較しよう
国民健康保険の保険料は前年の収入によって決まる
国民健康保険料は「前年の1月~12月の所得」「加入者数」「年齢」をもとに計算しています。
保険料の計算を行うのは各自治体のため、お住まいの自治体のホームページから保険料を確認できます。
健康保険の任意継続の保険料は退職時の給与によって決まる
健康保険では、保険料の基準となる「標準報酬月額」を利用して計算されます。
「標準報酬月額」とは簡単に表すと、「月額の給与金額」であり、報酬の金額から保険料を簡単に求めることができます。
毎年4~6月の給与の平均額を標準報酬とし、その年の9月から翌年の8月末まで使用します。
「標準報酬月額」は最低5万8,000円から最高139万円まで、50等級に分けられています。
※健康保険により異なるかもしれません
保険料の計算は各健康保険組合が行います。詳細は各健康保険組合のホームページからご確認ください。
注意点:会社員のときは健康保険料を会社と折半している
会社に在籍しているときは保険料を会社(事業所)と本人で折半しています。
しかし退職後の任意継続被保険者の保険料は全額が自己負担となるため、想像しているよりも高額となる場合があります。
私は、1年間で50万円程度でした。
健康保険の任意継続は最長2年間まで!
健康保険の任意継続は、再就職するまでの期間の橋渡し的な保険です。
そのためいつまでも加入していることはできず、継続できる期間は最長で2年までと決まっています。
任意継続中の保険料は変わらない
健康保険を任意継続中の保険料は、2年目であっても「退職時の」標準報酬月額を使用します。
そのため、会社を退職後に収入が大きく下がると予想される場合は、任意継続を2年間続けると損をする可能性があります。
2022年1月の法改正により任意継続も有力に
これまで、任意継続に加入した場合は途中で脱退することはできず、2年間継続する必要がありました。
しかし2022年1月の法改正により、被保険者の申し出により、いつでも脱退できるようになりました。
これにより、退職後に収入が大きく下がる場合は1年間のみ任意継続をし、国民健康保険の保険料が下がる2年目には国民健康保険に移ることができるようになりました。
おわりに
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回は、健康保険の切り替えについて、調べたことを記事にしました。
私の場合は退職時点では健康保険の方が保険料が安かったため、健康保険の任意継続をすることにしました。
※記事内容は公開当時の情報に基づくものです。